少女漫画を描いている高尾滋さん。
繊細な絵柄が目を引きますが、そのストーリーは胸を打つ題材も多く、恋愛マンガ疲れをしている方にもおすすめです。
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目次
高尾滋のプロフィール
1975年2月15日生まれ。
埼玉県出身の女性漫画家。
高尾滋のおすすめ・代表作
ディアマイン
母が連帯保証人になっていた会社が倒産。
突然降って沸いた一億の借金に路頭に迷うかとおもわれた咲十子でしたが、借金を肩代わりしてくれた救世主がいました。
しかしその救世主である和久寺風茉は和久寺グループの社長で、親同士の決めた咲十子の許嫁であると母親から教えられます。
年の差の二人の恋愛が徐々に進んでいくのが読んでいてほほえましいです。
社長ゆえの周りからの咲十子へのやっかみの話も出てきますが、全編通じて、優しい心温まるお話です。
てるてる×少年
御城紫信のクラスに忍者の隠里から忍者の奥才蔵が転校してきます。
御城家の覇権争いに巻き込まれる紫信を守るため
幼いころに交わした約束の”必ず助けに行く”という言葉を守るためにやってきたのでした。
眼鏡を取るとかっこよく忍者する才蔵がとてもかっこいいです。
紫信を守るのは才蔵だけではなく、仲間もとってもかっこ良いです。
人形芝居
双子の人形師、嵐と静が創る子供型機械人形と、人形と生活する人間のお話です。
成長しない子供の姿の機械人形に対して、大きくなっていく人間の葛藤など多彩なお話があります
読み切りの形で描かれているので、どのお話からでも読み始められるのが嬉しいです。
機械人形が子供の形である意義のあるお話があり、読んで納得と感動が得られます。
マダム・プティ
主人公の万里子は恋も知らない16歳でしたが、父親が残した借金と引き換えに30歳も年上の父親の親友の青山と結婚します。
幼いころから青山にあこがれを抱いていた万里子は喜び、パリへの新婚旅行を楽しみにしていました。
しかしパリへ行く道中のオリエント急行で、青山は死体で発見されてしまいます。
青山の死にショックを受ける万里子でしたが、それらすべてが青山が恋人と駆け落ちするための工作であったことをのちに知ることになりました。
車中で出会ったインドの王子ニーラムとともにそのまま旅行を続けることを決意したのでした。
主人公の万里子の見聞録のようなお話です。
万里子の一本芯の通った性格で回りのひとを巻き込んでいくのが見どころです。
ニーラムの訳アリ王子さが万里子と一緒にいることで変わっていくところが恋愛要素的には外せないところです。
スロップマンションにお帰り
幼いころに別れた父親に会うために渡英した鶴でしたが、父親は不在でした。
しかし不在の父に代わり、出迎えてくれたツネとなのる青年と庭に住む妖精たちでした。
庭に住む妖精たちと仲良くなったあとで最後にツネが何者であったのかというのが
明らかになり、もう一度最初から読みたくなるお話です。
『不思議図書館』に収録されています。
あじさいの庭
お嬢様のプレゼント候補にたくさんの高価なおもちゃや人形が集められていた。
その中で、一人だけ薄汚れた人形の自分を選んでくれたお嬢様。
人形が汚れていたのはなぜなのか、人形はなぜ汚れていたのかを知ると、お嬢様が人形を選んだ理由もわかる気がします。
タイトルが生きてくるお話でした。
『不思議図書館』に収録されています。
彼方からの手紙
死んだはずの兄から手紙が届き、兄の友人と遊園地に行くことになった主人公。
幼いころ兄といった思い出の遊園地に昔の記憶がよみがえります。
最近兄に避けられていると感じていた違和感の理由を兄の友人から聞くことになるのでした。
兄の友人がすごくいい人で、亡くなってしまっている兄の人の好さが溢れてきます。
短いですが、まとまりの良い続きの読みたくなるお話でした。
『不思議図書館』に収録されています。
モナリザ
サッカー少年に告白して振られたミカに、育ての親である悪魔の兄はどうにかして振り向かせたりしないのか問います。自分の力でないもので振り向かせたくないというミカでしたが、彼が大事な試合を前にして足を故障したと聞いて気持ちが変わります。
短編なので、悪魔に育てられたというところはするっと出てくるのですがそれが無理のない流れになっています。どうしてサッカー少年はミカを振ったのかという理由も作中に出てくるので、ミカを応援したくなります。
『不思議図書館』に収録されています。
いっしょにねようよ
あって家から出てきた少女、宇佐美一子は行き倒れていたところでお面をかぶった少年、木戸古白と出会います。
彼に連れられてきた屋敷では、男女数名が共同生活をして過ごしていました。
そこで生活することにした一子はそれぞれが抱える悩みを耳にしてしまうのでした。
一子にも家から出てきた理由がありお面をかぶった少年の古白にもお面をかぶっている理由があります。
表向きは元気な住人のそれぞれの理由を包み込むような主人公の優しさがひとつの見どころになります。
ゴールデンデイズ
母親の過剰に思えるほどの過保護に悩む相馬光也の心の拠り所は、入院中の祖父の慶光とバイオリンでした。
祖父の容体の急変に病院に駆け付けた光也は突然地震に襲われます。
目を覚ました光也を慶光と呼ぶ少年仁と出会った光也は、慶光が自分と同じ年齢の頃の時代、大正時代であることに気づきます。
なぜ光也が大正時代にタイムスリップしてしまったのか、自分の祖父である慶光の心を紐解きながら探っていきます。
光也と慶光を混同する仁が徐々に二人を区別するようになっていきます。
謎を解く合間に縮まる二人の関係性が見どころです。
まとめ
王道の少女漫画でありながら、内容は恋愛一色ではないものが多いです。
ふんわりとした絵柄の通り、優しいお話も多く、
恋愛マンガ疲れを起こしている方は読んでみると癒されるかもしれません。
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